ゴールデンウィーク、=^・^=豪徳寺を行く   2007年5月3日

 世田谷の豪徳寺の三重の塔に猫がいるという情報を得ました。そういえば何年か前に行ったとき、ここに塔ができると「ねこれくと」上でも書いた記憶があります。しかしそんなことはすっかり忘れてしまっていました。猫がいると聞いて見に行かずにはいられません。ちょうど3日から平和島の骨董市が始まるので帰りに寄ることにしました。

 さて当日は天気も良く、暑いくらいの夏日です。ゴールデンウィークなので駐車場は混んでいるだろうなと思い、近くのコインパーキングを利用しました。しかし、人での割には駐車場は空いています。多くの人はこの近辺の散策のひとつとして来ているため、徒歩の人が多いようです。

 参道入り口  豪徳寺参道  総門
←豪徳寺といえば
やはり山門前の
花屋さん「山ア商店」ですね。
ここで招き猫を売っています。

 三重の塔は寺の中心に構えています。まずは定番コースを散策してからということにします。
 招福廟はちょうど新緑に囲まれきれいです。絵馬掛けには古いタイプの絵馬が1枚かかっています。もう一枚10匹の猫をプリントした絵馬がかかっていましたがどこの絵馬かはわかりません。

 観音堂(招福廟)に脇から入れる朱門  緑に包まれきれい
 招福廟山門  観音堂(招福廟)正面  授与品の招き猫と御札
  絵馬奉納所(絵馬掛け)  古いタイプが1枚掛けてあった  これはどこの絵馬?

 観音堂は開いていませんがガラス戸ですので中が見えます。お賽銭を入れる小さな扉からデジカメを差し入れて中の板絵を撮影させてもらいました。一枚はかなり古そうです。この絵は本で見かけたことがあります。豪徳寺の板絵だったんですね。残念ながら今回の画像でははっきりと奉納者の名前を読み取れませんがしっかりした字ですので次にいったときには読み取ってこようと思っています。もう1枚は比較的新しそうです。この猫は今の豪徳寺の招き猫風の白猫です。「ゐい鴨が居るよと招く豪徳寺 梶夫」とあります。ゐいは井伊にかけているのでしょうか。鷹狩りに来た井伊直孝を招いているのでしょうか。板絵に描かれた文字は想像をかきたてます。

 観音堂脇の招き猫奉納所はあいかわらず招き猫でいっぱいです。

 まさに招き猫の海  よく見ると世田谷ボロ市招き猫も混ざっている

 ところどころに違う招き猫も混ざっているのでじっくり見ていくとなかなかおもしろいのです。新旧豪徳寺タイプ、世田谷ボロ市タイプ、なぜが今戸神社の猫など仲良く寄り添っています。

 なぜか今戸神社の招き猫  これはちょっと前の豪徳寺もの  黒く煤けたこの猫もちょっと前のタイプ
 ケガをして包帯をした猫もいる  奉納された招福猫児供養塔


 さて、今回の見学のメイン三重塔。前回訪問したのは2004年の初詣でした。完成して落慶式があったのは昨年(平成18年)の5月だったようです。さて猫はどこにいるのかなと探すとすぐにいました。招福廟側の初重(一階部分)と二重(二階部分)にいます。

 基礎ができた状態
平成17年10月竣工予定
(2004年1月撮影)
 左手方向が招福廟方向になる   寅・卯・辰サイド
ほら猫がいた  左が丑、右が亥、真ん中が子ではなく猫

 こんな感じで猫はいます、招き猫2匹、親子猫(?)の親猫1匹と仔猫2匹。

 これが丑・猫・亥サイドの初重部分  これが二重部分  二重部分の右側
  寅・卯・辰サイドの二重部分

 招福廟方向から見ると初重部分に干支が3匹ずつ彫られています。左が丑、右が亥、そして中央が猫。よく見ると猫の両脇には子(ねずみ)がいて左のネズミは小判をくわえています。(もっと大きな画像を見たい!)
 二重部分は取り除けのためか金網がかけられて見えづらいのが残念です。正面に蓮に座った阿釈迦様?の下で白猫が右手を挙げて招いています。その右方向には赤トラの親子猫が遊んでいます。なかなかリアルでかわいい顔をしています。そして、寅・卯・辰サイドの二重部分には仔猫が1匹玉で遊んでいます。たぶん親子猫の仔猫が1匹こちら側に玉を追いかけて遊びに来ているのではないでしょうか。

 「双眼鏡を持って」と思っていたのですが、車の中に忘れてきてしまいました。今度は忘れずに持って行くことにしよう。写真も手ぶれ防止用に三脚を持って出かけることにしよう。

    
豪徳寺商店街の祝落慶 総受付所では猫がお出迎え 受付所で授与される招福猫児

 総受付所の前では猫がお出迎え。中では招福猫児が並んでいます。やはり前回も書いたように4号と9号は欠番になっています。ちなみに豆→1号(300円)、2号(500円)、3号(800円)、5号(1000円)、6号(1800円)、7号(2300円)、8号(3000円?)、10号→尺(5000円)でした。
 招き猫の産地をきいたところ、受付の聞き違いからたいへんなことがわかりました。絵馬がなくなってしまったのです。確かに受付には絵馬はありませんでした。品切れというわけではなく、もうやらないというのです。どうしてやらなくなったのかは相手方の聞き違えだったのであえて尋ねませんでした。しかし、残念なことです。今度ご朱印帳を持って絵馬がなくなった理由を聞いてくるとしよう。
 以前大阪の難波八坂神社で失敗していたので、前回来たときに入手しておいてよかった。

 牡丹も終わりに近い  藤棚がきれい
桜田門外の変で犠牲になった
彦根藩士「櫻田殉難八士之碑」が
井伊直弼の墓の後ろにある。
石灯籠の左手奥に井伊直弼の墓がある  

 今回は天気もいいので、井伊家の墓所まで散策することにしました。井伊直弼の墓は説明プレートが出ています。裏に回ってみると、桜田門外の変で犠牲になった彦根藩士の慰霊碑「櫻田殉難八士之碑」があるに気がつきました。特に説明もないのでその気になって見ないと気付きません。裏面には犠牲になった彦根藩士の名が刻まれ、明治19年3月28日とあり、文面から二十七回忌の際にこの碑が建てられたことがわかります。明治とはいえまだ江戸時代は遠くなかったころの出来事です。碑を建てたのは井伊直憲(彦根藩最後の藩主で直弼の次男)で碑の右後ろに見える墓が直憲の墓です。藩主の墓にしては質素な感じがします。
 そういえば、招き猫伝説の当人で豪徳寺の寺名のもとになった井伊直孝の墓をお参りするのを忘れていたのに後から気がつきました。今度訪問したときにはお参りしてこよう。


       2004年の訪問を見る